兵庫県公立高校入試の傾向の変化
今回の入試は今後の兵庫県の入試を占う意味で非常に重要なものとなりました。
国語の大問1の現代文の問題ですが、これまではことわざや漢字、敬語の単問が出題されることが多かったのですが、トライやるウィークのお礼状を題材に、季節の挨拶や敬語、文章の比較などを解答させる問題が出題されました。このような形式の問題に慣れていなかった受験生がほとんどだと思われますので問題の難易度は置いておいても、面食らった受験生も多かったと思います。
実は今回の問題はただこれまでにない形式で出題されたということ以上の意味があります。今回出題された文章の形式は「実用文」と呼ばれる形式で、手紙や組織の案内状など文章と同類のものです。この形式は3年後から実施される予定のセンター試験に変わる新大学入学テストの現代文で出題されると言われているものです。今年の中3が3年後に受験することになる試験に合わせてこのような問題を出題してきたのだと思われます。
高校受験を全国的にみると、記述式や考えさせる問題が増加傾向にあります。兵庫県ではここ数年記述式はほぼ出題されていませんが、今回の国語の入試でこのような変更がされたということは近いうちに他の教科でも傾向が変わることは大いにあり得ます。
今後数年かけて少しずつ傾向が変化していくことが予想されます。